IT関連情報

金沢ビジネス研究所

インデックス

■IT関連業者に頼り過ぎる
■システム導入時に於ける重要ポイント
■「ダウンロード」フォルダーの確認を
■重要データのバックアップを!
■重要な情報の保管
■IT機器の熱中症にご用心
■ブラウザー活用のWebシステムに要注意
■パソコンの能力には「限界」がある
■いつかきっと騙される!


■IT関連業者に頼り過ぎる

販私は「中小企業に於けるITの健全な活用」をモットーに長くコンサル業務を行って参りました。
スタート当時にはパソコンはじめIT機器が全く導入されていない企業も珍しくありませんでした。しかし今はもうそのような企業は先ずもって見当たりません。
少しはお役に立てたのだろうと、嬉しく思っております。

然しながら、幅広くIT機器が活用される現在に至って、それ故に私が懸念する事柄があります。

それは、IT機器の普及に比例して導入企業のITに関する知識や技術のレベルが、必ずしも高まってはいる訳ではないと言う事です。

私の今の気持ちを端的に表現するならば「IT関連業者に頼り過ぎる」です。
確かに、中小企業ではIT担当の選任従業員を準備する事は難しいと思います。
然しながら、各企業に於いてITに関するレベルを高める努力は必要だと思います。
企業が属する業種に関する知識が不足した場合のデメリットに関しては、私が申し上げるに及ばないと思います。
今やもうIT機器等の活用は、全ての業界の必須事項となっており、この先に於いては更にAI(人工知能)やクラウドコンピューティングをはじめとした新たなテクノロジーがビジネスにも確実に入り込んで来るでしょう。

(私を含む)IT関連業者を今まで以上に頼る事になれば、それに掛かるコストが拡大する事は言わずもがなでしょう。
先ずは、「ITは難しい!」等との尻込みは止める事をお勧めします。

■システム導入時に於ける重要ポイント

販売管理システム、財務管理システム、その他を始めて導入したり、別システムに乗り換えたりする際に重視すべき事柄です。
後者の別システムに乗り換えるケースを考察すれば、初めて導入する際の注意事項も自ずから理解できるでしょう。
乗り換えを決断する大きな原因としてふたつ考えられます。

1.採用したシステムが期待する性能・機能を満たしていない
2.採用した業者によるトラブル発生時等の対応が不十分

1.についての考察
提供元の業者が提示してくるアプリケーションは、自社の製品メニューに存在するものです。
自動車業界の例で説明するならば、メーカー系列のディーラーの場合、中古車は別として、所属するメーカーの車しか販売対象にならない。
従って、もしかしたらユーザーニーズにより一層合致する車種が他メーカーに存在しても、系列メーカーの車を売る訳です。

家電業界はどうでしょう。
家電量販店なるビジネスが生まれてからは、様々なメーカーの製品を取り扱い、お客様のニーズに合致する製品を販売する事が出来る様になりました。
購入者にとってはとても有益な事です。

私がサラリーマンとして身を置いたIT企業は、後者に類するビジネスコンセプトの企業でした。
残念ながら、現在も大方のIT業界のディーラーはメーカー系列の業者なのです。

クライアントが心掛けなくてはいけない事は、売り込んで来る業者の知名度や営業担当者の印象を信じて採用するのでは無く、如何に要望に合致するシステムであるかを見極める事に最大限注力する事です。
先ずは、要望する事項が何であるかを、徹底的に入念に洗い出す事から始めて下さい。
導入するシステムが企業に及ぼす影響は多大です。

2.についての考察
上述の様に十分な検討を行って導入したシステムでも、導入後に不都合を感じるケースも少なくありません。
それは、アフターフォローに関する不都合です。
最近はネットワークを介してのリモートでのトラブル対処も珍しく無くなりました。
しかし、リモートでの対処はネットワークを介する手法であり、パソコン等の端末機が完全にダウンした場合や、ネットワーク機器がダウンした様なトラブルでは、現場へ臨場しての対処が必要不可欠なのです。
業者を見極める策としては、近くに当該業者の事業所が在る事の確認。
営業部門だけでは無く、技術・サポート部門が在る事を確認しておく事が大切です。
更に、トラブル発生時等の対応に関する確約を得ておく事も肝要です。
但し、サポートを得るには費用を要する事も忘れずに。

この先も金沢ビジネス研究所は、中小企業のシステム導入および運用に係る一層の支援をさせて頂く所存です。

■「ダウンロード」フォルダーの確認を

以前に取り上げたテーマ「■パソコンの能力には「限界」がある」では、パソコンのデスクトップ上に大量のフォルダやファイルやデータ等を保存したり、Outlook等のメールアプリケーションに過度に大量メールデータを保管し続けると、何時か大きなトラブルに見舞われる可能性があると申し上げました。

そして最近気づいた事が有ります。
インターネットを介してダウンロードしたアイテムを保存する用に設けられた「ダウンロード」フォルダに、驚くほど大量のデータが存在するクライアント様設置のパソコン。長年に渡って蓄積されたデータだと思います。

「ダウンロード」フォルダに蓄積されたデータが直接的原因となるトラブルの可能性は高くは無いと思われますが、「ダウンロード」フォルダをゴミ屋敷的な状況にする事は好ましくは無いと思います。
パソコンのリソースの無駄遣いであり、もし万が一「ダウンロード」フォルダを保存用のフォルダと位置付けているのであれば、トラブルの原因になる可能性は高まりますし、仕事の効率上からも好ましくは無いでしょう。
また、セキュリティーの面から言っても、悪質なマルウェアを含んだダウンロードファイルが残り続けた場合は、大きな被害に繋がる事は確実です。

「ダウンロード」フォルダは、折々の使用時以外は、余り意識されないフォルダだと思います。
一度、覗いてみた方が宜しいと思います。
「PC(パソコン)」アイコンをクリックすると見つかります。

■重要データのバックアップを!

日頃私がPCトラブルのSOSを受けて、現場で復旧作業を行う際に強く感じる事です。
何年もの間に蓄積された大切なデータにも関わらず、バックアップを採っているケースは極めて少ない。
そのデータが突然無くなって仕舞うと、ビジネスにとって大きなダメージになったり、取引先や職場内等々での信用を無くして仕舞う。
にも拘らず、データバックアップを全く採っていない。私には全く信じ難い事実です。
何らかの原因でデータが消失して仕舞うこと以外にも、ある時突然PCが動作しなくなる事もある訳で、壊れたPCに存在していたデータを欲しても時既に遅しです。

ご自身のPC内に存在する大切なデータをイメージしてみて下さい。(メールデータも含む)
万が一無くなったらどうなるかを想像して頂ければと思います。

■重要な情報の保管

パソコンの初期設定作業やITトラブル救援作業をはじめ様々な作業を担当させて頂いた場合私は、その後のトラブル発生時に必要となる情報はメモ書きとしてお残ししたり、製品に添付されている書類を確実にお渡ししたり、必要に応じて説明をしたりしております。
例えばMicrosoftアカウントの登録内容(メールアドレス、パスワード、PINコード等)、Officeのプロダクトキー、その他アプリケーションソフトの登録情報等々。
トラブルの発生時にそれらの情報が無いと復旧不能であったり、例え復旧に至っても長時間を要して仕舞うからです。

然しながら、トラブルが発生して復旧作業を行う段階に於いて、それらの情報が見当たらなかったり、消失して仕舞って居るケースが少なからずあります。
クライアント様のみならず正確かつ迅速な仕事をモットーとする私にとっても、とても悲しい結論に至るのです。

さてそこで、心掛けて頂きたい事があります。
クリアファイルを準備してください。(事業所が複数に渡る場合は事業所毎に)
そして、逐次必要書類はファイリングして下さい。
それら書類には、対象の機器、日付等の情報、その他の重要情報や必要に応じて注意事項を書き込んで下さい。
そして、クリアブックは見つけやすい場所に保管。

以上を心掛けて頂く事で、格段に正確かつ迅速なトラブル復旧作業が可能になります。
是非とも実行して頂きます様、お願い申し上げます。

■IT機器の熱中症にご用心

夏の真っ只中の季節に入ると、IT機器(パソコン他)が破損するトラブルが多くなります。

次のデータは夏冬の職場環境の好ましい温度です。
夏場 25〜28度  冬場 18〜22度
夏場は28度を超えるとヒトにとっては、ストレスが溜まりやすく体調に異変を来す可能性が高まります。
本年の様に気温が30度を遥かに超える夏は、危険度が一気に高まる事は言うまでもありません。

では、職場に設置してあるパソコンを始めとするIT機器類はどうでしょうか。
精密な電子機器であり自らも熱を発しますから、ヒト以上に気温による異常の発生が懸念されます。
私の経験からも、修復不可能な故障が発生するのは夏場に多いと言えます。
夏場は職場の温度には十分気を配って頂く事を提言致します。

特に注意したいのが、始業時刻に於ける温度です。(エアコンの効果が十分でない状態)
出来ればエアコンをONにして暫く待ってからIT機器をONにするのが好ましいと言えます。
特に週明けや連休明けなどは要注意です。

そしてもうひとつ注意をしなければいけないのが、IT機器の設置場所です。
止むを得ず窓際に設置しなくてはいけない場合は、カーテンやブラインドの設置は必須で、終業時には翌朝に備えてカーテンやブラインドを閉じておきましょう。
早くから日が差し込む夏場ですから、パソコンなどに直射日光が当たると、確実に寿命を縮める事でしょう。勿論、日中も然りです。

最後に。
今夏ヒトが気を付けなくてはいけない事は「ウイルス」と「熱中症」です。
IT機器においても同じく「ウイルス」と「熱中症」に対する意識を高めて頂くようお願い致します。

■ブラウザー活用のWebシステムに要注意

取引先、金融機関、その他の事業者との間でインターネットで結ぶWebシステムを利用するケースが増えて来ています。
アプリケーションソフトをそれぞれのパソコンにインストールする必要が無い場合が殆どで、手軽で便利なシステムと言えます。

然しここに来てWebシステムでのトラブルが目立って来ました。
ある日突然、今まで動いていたWebシステムが動かなくなったり、異常状態が発生したり。
原因としては、Microsoft社が強引に行うWindows(OS)やブラウザー等々へのアップデートが絡んでいるケースがとても多いと言えます。
Webシステムはブラウザーの機能を活用して作られているため、ブラウザーの機能変更等により、トラブルが発生して仕舞うのです。
また、Windows(OS)の更新が原因の場合もあります。

ここのところMicrosoft社は自社製のブラウザーをInternetExplorerからEdgeに移行する事にやっきになって居ます。(2022年6月を以てInternetExplorerのサポートを終了させるとの事)
今まで多くのWebシステムが活用して来たのはInternetExplorer。
Edgeの機能として、InternetExplorerの互換モードを搭載していますが、果たしていつまでMicrosoft社が真剣に取り組むのか、些か疑問に感じます。
今後Webシステムのトラブルが増えるであろうと、私楠は予測しています。
以上の事柄を頭の片隅に置いておいて下さい。

■パソコンの能力には「限界」がある

クライアント様設置のパソコンを拝見して居ますと、危険な状態に向かいつつあると感じるケースが、残念ながら少なからず存在します。
そんな「危険な状態」をふたつ紹介します。

1.デスクトップに沢山のファイルやフォルダーを置いている
2.メールソフトに過大な量のメールデータが保存されている

1.想像してみてください。
デスクトップは文字通り「デスクの上」であり、そこに大量の資料やフォルダー等が積み上がっていると、確実に仕事の効率に悪影響が及びます。
パソコン内には「ドキュメント」「ピクチャ」「ビデオ」「ミュージック」「ダウンロード」「3Dオブジェクト」といった、種類別に設けられたキャビネットが存在します。
大切なファイルやフォルダーはこれらに保存するよう心掛けて下さい。
頻繁に使用するファイルやフォルダーはショートカットアイコンをデスクトップに置くと使い易いでしょう。
パソコンのデスクトップはWindowsにとって重要な監視対象の存在であり、安易に扱うとトラブル発生の原因になります。
この件については以前にも指摘させて頂きましたが、未だ十分にご理解頂いていない様子が見受けられます。

2.ご存じでしょうか。
メールソフトは無限の能力を持つスーパーマン的な存在では決してありません。
「受信トレー」「送信済みアイテム」をはじめ全てのフォルダーに保存されているメールデータの量が一線を越えると、致命的な機能不全を起こす事があります。
悪くすると、何年にも渡って蓄積されたメール全てが破壊や消滅する事も有り得ます。
定期的に整理整頓を行って、トラブルの発生を防いでください。
デスクトップの整理と同様、重要なメールや添付ファイルは「ドキュメント」「ピクチャ」等々に保存し、過去のメールは消去する事を心掛けて下さい。
勿論、最後には「削除済みアイテム」の中身も、再チェックのうえ削除しましょう。

パソコンにも能力の限界が存在します。
十分にご留意ください。

■いつかきっと騙される!

私のメールアドレス宛に毎日複数の「偽メール」が届きます。
ITコンサルタントの私ですから騙される不安は感じません。然しそんな私でも、騙されない確率は99.9%だと思って居ます。
残る0.1%の懸念は、届いたタイミングが肉体的精神的な何らかの大きなトラブルに見舞われている時だったらと言う事です。
沢山届く偽メールは、明らかにお粗末なものもありますが、見極め困難な「偽ホームページ」を絡めるケースも少なくなく、一般のメールユーザーはいつかきっと騙されると、残念ながらそう確信する私です。
余りにも巧妙で完成度の高い偽のメールとホームページ。私がいくら警鐘を鳴らしても、鼬ごっこ(いたちごっこ)でしょう。
先ずは、日々送付申し上げる「お役立ちメールマガジン」の「要注意メール情報」を常にチェックして頂き、どの様な偽メールが在るかを認知して頂きたいと思います。

迷惑メール相談センター https://www.dekyo.or.jp/soudan/